夜の小学校で…。
あれは10代の頃のことだった。
中学1年生くらいかな。
夜に友達と小学校の校庭に入ってみた。
好奇心とかそんなんでもなく、ただ懐かしいから入ってみよ!くらいの気持ちだったと思う。
当時は物騒な事件もなく簡単に入れるようになっていたし、夜に剣道の練習で体育館に通っていたのもあって、遅い時間に学校に入るのになんら抵抗がなかった。
校庭には見慣れた風景にちょっとだけ増えた遊具があったかな。
ひとしきり遊んだ後、ゆっくり話そうと思い鉄棒にもたれて、ふと夜空を見上げてみた。
するとあるはずのないものが見えた。
「手」だ。
青く透き通った手が宙に浮いていたのだ。
しかも私の頭の上を包み込むように。(MISIAか)
目の錯覚かと思った私は隣にいる友達に聞いてみた。
「ねぇ、私の頭の上なんかおらん?」
「え?なんもないよ?」
この言葉で理解した。
あ、これ見えないやつだ、と。
どうしよう?
今ここで騒いだら友達がびっくりする。
でもなんで私だけ見えてるのこれ??
理解はしたがまだ半信半疑だった。
そこで私は少し動いてみることにした。
頭の位置を変えずに横に数cm動く。
すると手がついてきた。
包み込んだまま。
「…ここを出よう」
何かを察知した私は友達を連れ足早に学校を出た。
けっして振り向かず、見上げずに。
子供の手だったんだよね。
学校の子だったのかな。
そういえば以前学校で別の友達から私の方に青白い女の子がいると言われたことがあった。
その女の子は学校を出たら消えたらしい。
そのことを思い出して、すぐにここを離れた方がいいと思ったんだよね。
手だけだったから動揺せずに済んだけど、顔が出てきたらビックリしてパニックになったかもしれない。
(手だけでも充分恐怖やったけど)
今でもその手は忘れられず脳内に鮮明に残っている。
何かを訴えていたのかな。
もしくはなつかれたか。
なんだったんだろうな。
お空にのぼってるといいな。
でもあれから小学校には近寄っていない。(怖いから)
てことで。
みんな夜の学校は不思議なことが起こることがあるから気をつけようね!
(ってまず忍び込まないし忍び込めないね!失敬!)
ほな!